2017年9月25日月曜日

334;速報:メルケル政権は継続し大連立は崩壊、社会民主党は下野へ。次期はジャマイカ連立政権か。

 先ほどドイツの総選挙の投票場が閉められ、最初の窓口調査の結果が出されましたが、極右政党が予想最大限の13%を超える得票率を得て、初めて連邦議会に第3党として進出しました。
 同時に大連立政権を組んでいたキリスト教民主・社会同盟CDU・CSUと社会民主党SPDの二大政党が、CDU-CSUは33%強、 SPDは20%強と大きく得票率を失い、いずれも史上最低の得票率となることがほぼ確定しました。
 
 これによりドイツの国政での政治配置は、1990年のドイツ統一以来の大きな地殻変動を起こし、大連立の度に凋落する社会民主党は、計算上は大連立を続けることができても、土台から立て直すために下野し、野党第1党となる選択をするとシュルツ党首が宣言しました。従って大連立は崩壊しました。
 これにより極右の「ドイツのための選択肢-AfD」は野党第1党とはなれず国会で、封じ込まれる立場となります。

開票の第一報とともにドイツ全国の都市で極右の国会進出に抗議するデモがほぼ自然発生的に起きています。ベルリンでは数千人と報道されています。
極右の進出に抗議するデモ隊 ベルリンアレキサンダー広場24,9,2017 Reuter

 メルケル氏は第一声で、政権維持を宣言しましたが、大連立の以外では、緑の党、約9%強、と国会再復帰を果たした自由民主党、10%強とのいわゆる「黒・黄・緑のジャマイカ連立」しか選択肢はないことになります。
 この組み合わせは国政では初めての連立ですので 、連立交渉がどうなるかはまだ見通すことはできませんが、そんなに簡単ではないでしょう。この連立交渉が難航した場合は、
黒・黄の少数政権もありえますが、それは弱体政権となります。では再選挙となるとカオスになりドイツだけでなく、欧州同盟が大混乱となります。

 このように世界情勢が不安定な中で、欧州同盟の屋台骨であるドイツの政権が弱体化する懸念がありますが、幸いなことに極右を除いて、他の大半の政党はそのドイツの役割と責任を自覚しているので、なんとか安定政権の成立へ向けて各党が交渉を始めるでしょう。
 ジャマイカ連立では、外交と経済ではこれまでとそれほど大きな変化をもたらすことはないと思われます。
 以上速報です。

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